教育・研修・レジデント制度

1.薬剤師レジデント制度

 高度医療、地域に根差した医療、患者に寄り添う医療など、幅広い臨床業務を実践できる薬剤師を養成することを目的に、2014年度より薬剤師レジデントを採用しています。研修期間は2年間であり、日本医療薬学会研修ガイドラインに準拠した研修カリキュラムを用いた指導を行っています。病棟業務では、レジデント在籍中に全ての病棟(8病棟)を研修します。また、毎週行われる症例検討会(2020年度は42回実施。47症例を検討)に参加・発表を行うとともに、1年目では、毎週、医療薬学指導薬剤師(日本医療薬学会)の講義(レジデント年間勉強会。全16領域、254症例を提示。下表参照)を聴講しジェネラリストとしての知識を向上させます。2年目では、NSTや、緩和医療、リエゾンでの各チーム医療、及び医療安全の中での薬剤師からの処方介入(提案)した例、約200症例を勉強し、チーム医療の中での実践能力を高めます。さらに各学会の専門・認定薬剤師から各分野を学び知識を深めます。日本病院薬剤師会近畿学術大会や日本医療薬学会、日本薬剤師レジデントフォーラムで必ず発表を行い、研究能力を高め、症例に対する探求心と臨床家としての資質を向上させます。また2年目には病院間交流レジデント研修を実施し、神戸市立医療センター中央市民病院での2~3週間の研修を行います。当院は日本医療薬学会の医療薬学専門薬剤師、がん専門薬剤師、薬物療法専門薬剤師の研修施設に同学会から認定されており、将来の認定取得にも視野に入れた研修が可能です。2020年度は、1名が在籍しています。

【1年目レジデント年間勉強会の講義16領域(講義数46回。講義では254症例を提示)】
 領域①「胃がん」の講義数は1回、4症例を提示。②「大腸がん」の講義数は1回、6症例。③「肺がん」の講義数は1回、10症例。④「乳がん」の講義数は1回、6症例、⑤「造血腫瘍」の講義数は5回、34症例、⑥「その他のがん」の講義数は5回、27症例、⑦「高血圧症」の講義数は1回、3症例、⑧「糖尿病」の講義数は1回、6症例、⑨「心疾患」の講義数は1回、5症例、⑩「脳血管障害」の講義数は1回、7症例、⑪「精神神経疾患」の講義数は1回、1症例、⑫「免疫・アレルギ-疾患」の講義数は4回、27症例、⑬「感染症」の講義数は6回、38症例、⑭「栄養代謝・透析」の講義数は6回、28症例、⑮「緩和医療・麻酔」の講義数は3回、15症例、⑯「医療安全・インシデント回避」の講義数は5回、36症例。最終講義は将来の臨床家としての薬剤師をテ-マに「薬剤師外来」を実施、1症例。最後に確認試験を実施します。
※講義の時間は45分/回。講義終了後、普段の業務内で関わった症例の疑問点について質疑を受けます。合計75~90分/回で終了。
※2019~2020年度は近隣病院の若手薬剤師の教育連携の一環で、明石市立市民病院の薬剤師も2名(3~4年目)、全講義に出席し聴講しています。2021年度は、近隣の調剤薬局の薬剤師も2名、聴講しています。

2.学生実習の受入れ

 臨床で必要な実務レベルの知識・考え方・スキルを身につけられるよう、また、全人的医療(身体面、心理面、社会面、倫理面)を理解してもらえるように指導を行っています。注射薬の混注業務では、実際の抗がん剤のミキシングやワクチンの分注の練習を行っています。毎週行う振り返り会ではただ単に机上で考えるだけでなく、臨床で感じたことを言語化し、学生同士でディスカッションすることで医療人としての気質を高めています。また、11週間の実習の最後には学生が自分で学んだことを発表する機会(最終発表会)を設け、各大学の諸先生方もお招きして、プレゼン能力を高めています。尚、発表内容によっては、各大学と共同して学会発表(日本医療薬学会)することもあります(2019年度は1件、口頭発表)。毎年、15名の学生を受け入れています。

3.地域薬学ケア専門薬剤師研修

 専門医療機関連携薬局の専門薬剤師の育成のため、調剤薬局の薬剤師が週に1回、臨床の症例を通した研修を実施しています。研修期間は5年間であり、その間、800例を超える症例の研修を予定しています。現在、2名の薬剤師が研修しています。

西市民病院薬剤部 研究実績(2020.4~2021.3)

●学会発表8件(シンポジウム:1件、口頭:3件、ポスター:4件)
●外部講演:3件

【学会発表】(シンポジウム)
№1
○福嶋浩一*1、
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“陰圧式アイソレーター内部の5-フルオロウラシルを指標とした清掃方法の検証”
第12回日本がん薬剤学会学術大会、神戸、2020.5.16.

【学会発表】(口頭:筆頭)
№1
○吉川里香*1、福嶋浩一*1、田村昌三*1、奥野昌宏*1、田中詳二*1
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“陰圧式アイソレーター内部の5-フルオロウラシルを指標とした清掃方法の検証”
第12回日本がん薬剤学会学術大会、神戸、2020.5.16.

№2
〇奥野昌宏*1、田中詳二*1
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“実習生25名の「一週間振り返り」会における全人的医療の観点からの指導薬剤師の役割”
第30回日本医療薬学会年会、名古屋、2020.10.24~11.1.

№3
〇光武瑞穂*1、金子正博*2、福嶋浩一*1、越智達哉*3、巽弥生*1、尾鼻俊弥*4、岡本知子*5、辻佳穂里*6、後藤昭一*7、河合峰雄*8、西田哲也*8、
菅生教文*9、石本学司*1、奥野昌宏*1、田中詳二*1
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部、*2同 呼吸器内科 
*3同 :総合内科、*4同 栄養管理室、*5同 リハビリテーション技術部
*6同 看護部、*7同 耳鼻咽喉科、*8同 歯科口腔外科、*9同 脳神経内科
“嚥下障害患者における中枢神経系用薬の使用状況とその影響に関する考察”
第30回日本医療薬学会年会、名古屋、2020.10.24~11.1.

【学会発表】(ポスタ-:筆頭)
№1
○工藤千佳*1、吉川里香*1、福嶋浩一*1、田村昌三*1、石本学司*1、
奥野昌宏*1、田中詳二*1、
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“神戸市立医療センター西市民病院におけるがん化学療法時の B 型肝炎ウイルス再活性化予防における薬剤師の介入”
42回日本病院薬剤師会近畿学術大会、大阪、2020.1.30~31.

№2
○工藤千佳*1、吉川里香*1、福嶋浩一*1、田村昌三*1、石本学司*1、
奥野昌宏*1、田中詳二*1、
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“神戸市立医療センター西市民病院におけるがん化学療法時の B 型肝炎ウイルス再活性化予防における薬剤師の介入”
第10回日本薬剤師レジデントフォーラム、神戸、2020.3.14.

№3
○記虎昇史*1、奥野昌宏*1、田中詳二*1
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“ナルデメジントシル酸塩錠(スインプロイク錠 )のオピオイド誘発性便秘症(OIC)に対する効果が不十分になる要因の検討”
第10回日本薬剤師レジデントフォーラム、神戸、2020.3.14.

№4
○吉川里香*1、福嶋浩一*1、田村昌三*1、奥野昌宏*1、田中詳二*1
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“アイソレーター内部の清掃方法の検討”
日本臨床腫瘍薬学会学術大会2021、幕張、2021.3.6~7.

【外部講演会】
№1
○巽弥生*1
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“急性期脳梗塞の予防と治療”
市民公開講座、神戸、2020.7.16.

№2
○石本学司*1
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“禁煙”
神戸市立長田公民館2020年春季講座、神戸、2020.7.16.

№3
○吉川里香*1、〇田村昌三*1、〇福嶋浩一*1
*1神戸市立医療センター西市民病院薬剤部
“西市民の外来がん化学療法について”
第1回西市民病院化学療法研修会、神戸、2020.9.24.

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