メールアイコン
キービジュアルの画像

産婦人科

ご挨拶

外科的手術領域では、腹腔鏡下手術やダヴィンチシステムを用いた最先端のロボット支援下手術へと低侵襲手術が主流となっております。当院婦人科の腹腔鏡下手術の歴史は古く、阪神淡路大震災で損壊した当院が2000年に再開院した時には、良性卵巣腫瘍に対する腹腔鏡下手術をすでに開始しておりました。そして2020年4月にダヴィンチシステムによるロボット支援下手術の施設認定を得ました。これは神戸市近郊では中央市民病院、神戸大学病院に次ぐ3番目の認定で、これまで40例ほどの症例を経験しています。まだ婦人科ロボット手術が標準化されていない時期に、ハイボリュームな基幹病院でもない当院でダヴィンチシステムを導入するためには多くの労力を必要としましたが、それに勝るたくさんの経験の蓄積ができたと自負しています。是非、多くの患者さんに当院の低侵襲手術を提供したいと思っています。

森島秀司:部長

  • 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
  • 日本産科婦人科内視鏡学会ロボット手術技術認定医
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医
  • 手術支援ロボット認定資格(da Vinci certificate)
  • 日本ロボット外科学会専門医

市田耕太郎:医長

  • 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
  • 日本産科婦人科内視鏡学会ロボット手術技術認定医
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医
  • 手術支援ロボット認定資格(da Vinci certificate)
  • 日本ロボット外科学会専門医

ロボット支援腹腔鏡下子宮全摘術について

全身麻酔で行います。お𦜝の上数センチのあたりに12ミリ程度切開し、カメラを入れます。その他に8ミリのトロッカーと呼ばれる円筒状の器具を入れる切開を3か所、12ミリのトロッカーを入れる切開を1か所入れます。通常合計5か所の小切開で手術を行います。子宮は腟から取り出します。大きな子宮は分割して取り出すので、お腹を大きく切ることはありません。

入院から社会復帰まで

病状により異なることがあります。

入院(手術前日) 午後2時頃入院 
病棟オリエンテーション 
麻酔科医診察 
夕食後は食事禁止(飲水は手術2時間前まで可) 
手術当日

午前 手術開始

点滴、膀胱内バルーンカテーテル留置 
午後 病棟へ帰室 

手術後1日目 朝 血液検査、飲水開始 
昼 点滴・膀胱内バルーンカテーテル抜去、食事開始 
歩行開始 
手術後5日目

午前 退院

* 病状により異なることがあります 

費用について

婦人科ロボット手術の入院費は約100万円かかり、3割負担の方で約30万円必要です。高額療養費の制度を利用すれば、所得に応じた自己負担限度額が決まっていますので、自己負担額は軽減されます。

当院で実施可能な疾患(適応症例)

子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮頚部異形成、子宮頚部上皮内がん、子宮内膜増殖症、子宮内膜ポリープなどの良性疾患が対象となります。卵巣の摘出も同時に可能です。患者さんの希望も含めて、ロボット支援下、腹腔鏡下、開腹、腟式のいずれかの方法で子宮摘出手術を行います。

よくある質問

  • 専門外来はありますか?

    とくに専門外来は設けておりませんが、ロボット支援下手術を行う時は、日本産科婦人科内視鏡学会ロボット手術技術認定医、手術支援ロボット認定資格(da Vinci certificate)、日本ロボット外科学会専門医が担当医となります。

  • メリットとデメリットは?

    メリット:身体への負担が少なく、術後疼痛の軽減や審美的にも優れています。1週間の入院期間で、退院後早期の社会復帰が可能です。
    デメリット:手術時間が長い。手術中に腹腔鏡下手術や開腹手術に移行する可能性がある。現在のところ当院では悪性疾患は適応にならない。