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適切な意思決定支援に関する指針 DECISION

適切な意思決定支援に関する指針について

人生の最終段階における医療の決定プロセスおよび意思決定支援に関する指針 ver1.1

神戸市立医療センター西市民病院 2022年4月

【基本方針】

「2018_厚生労働省_人生の最終段階における医療_ケアの決定プロセスに関するガイドライン」1を参照する。
人生の最終段階を迎えた本人及び家族等を支えることを目標とし、医師をはじめとする医療・ケアチームが、本人・家族等の意見を繰り返し聞きながら、本人の尊厳を追求し、自分らしく最期まで生き、より良い最期を迎えられるよう人生の最終段階における最善の医療とケアを作り上げるプロセスを示すために、この指針を策定する。

【人生の最終段階における医療・ケアの在り方】

  • 医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明がなされ、それに基づいて医療・ケアを受ける本人が医療・ケアチームと話し合いを行い、本人による意思決定を基本としたうえで、人生の最終段階における医療・ケアを進めることが最も重要な原則である。
    また、本人の意思は変化しうるものであることを踏まえ、本人が自らの意思をその都度示し、伝えられるような支援が医療・ケアチームにより行われ、本人との話し合いが繰り返し行われることが重要である。
    さらに、本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性があることから、家族等の信頼できる者も含めて、本人との話し合いが繰り返し行われることが重要である。この話し合いに先立ち、本人は特定の家族等を自らの意思を推定する者として前もって定めておくことも重要である。
  • 人生の最終段階における医療・ケアについて医療・ケア行為の開始・不開始、医療・ケア内容の変更、医療・ケア行為の中止等は、医療・ケアチームによって、医学的妥当性と適切性を元に慎重に判断すべきである。
  • 医療・ケアチームにより可能な限り疼痛やその他の不快な症状を十分に緩和し、本人・家族等の精神的・社会的な援助も含めた総合的な医療・ケアを行うことが必要である。
  • 生命を短縮させる意図を持つ積極的安楽死は、本指針では対象としない。

【人生の最終段階における医療・ケアの方針の決定手続】

人生の最終段階における医療・ケアの方針決定は次によるものとする。

  • 本人の意思の確認ができる場合
    • 方針の決定は、本人の状態に応じた専門的な医学的検討を経て、医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明がなされることが必要である。
      そのうえで、本人と医療・ケアチームとの合意形成に向けた十分な話し合いを踏まえた本人による意思決定を基本とし、多専門職種から構成される医療・ケアチームとして方針の決定を行う。
    • 時間の経過、心身の状態の変化、医学的評価の変更等に応じて本人の意思が変化しうるものであることから、医療・ケアチームにより、適切な情報の提供と説明がなされ、本人が自らの意思をその都度示し、伝えることができるような支援が行われることが必要である。この際、本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性があることから、家族等も含めて話し合いが繰り返し行われることも必要である。
    • このプロセスにおいて話し合った内容は、その都度、文書にまとめておくものとする。
  • 本人の意思の確認ができない場合
    • 家族等が本人の意思を推定できる場合には、その推定意思を尊重し、本人にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。
    • 家族等が本人の意思を推定できない場合には、本人にとって何が最善であるかについて本人に代わる者として家族等と十分に話し合い、本人にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。時間の経過、心身の状態の変化、医学的評価の変更等に応じて、このプロセスを繰り返し行う。
    • 家族等がいない場合及び家族等が判断を医療・ケアチームに委ねる場合には、本人にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。
    • このプロセスにおいて話し合った内容は、その都度、文書にまとめておくものとする。
  • 認知症などで自らが意思決定をすることが困難な場合
    障害者や認知症等で、自らが意思決定することが困難な場合は、厚生労働省作成の「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定ガイドライン」2を参考に、出来る限りご本人の意思を尊重し、反映しながら意思決定を支援する。
  • 身寄りがない患者様における医療・ケアの方針についての決定プロセスは、本人の判断能力の程度や人員、費用などの資力の有無、信頼できる関係者の有無などにより状況が異なる。介護・福祉サービスや行政の関わりなどを利用して、ご本人の意思を尊重し、厚生労働省の「身寄りがない人の入院及び医療に係る、意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン」3を参照し、支援する。
  • 多職種及び複数の専門家からなる委員会の設置
    上記(1)から(4)の場合において、治療方針の決定に際し、
    • 医療・ケアチームの中で、心身の状態等により医療・ケア内容の決定が困難な場合
    • 本人と医療・ケアチームとの話し合いの中で、妥当で適切な医療・ケア内容についての合意が得られない場合
    • 家族等の中で意見がまとまらない場合や、医療・ケアチームとの話し合いの中で、妥当で適切な医療・ケア内容についての合意が得られない場合
    医療・ケアチームの申し入れにより、当院の臨床事例検討・対策委員会に相談することができる。さらに必要と判断される場合は、倫理委員会でその方針を審議する。

参考文献

  • 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン. 2018. 厚生労働省
  • 認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定ガイドライン. 2018. 厚生労働省
  • 身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン. 2019. 厚生労働省

以上

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