中年以降の顔などにできる黒色の皮膚結節です。露光部以外にも全身いろんな場所に出現します。最初は小さいほくろのように見えますが、徐々に増大し中央が潰瘍化したり出血したりします。表皮の基底細胞や毛包を構成する細胞から発病する皮膚がんです。
皮膚がんの中で最も頻度が多いです。原因としては紫外線のダメージ、外傷、放射線などです。がんというと遠隔転移しやすいと皆さん思われますが、基底細胞がんは殆ど遠隔転移をしません。ただ局所浸潤性は強いので何年もほったらかしにしておくと皮膚の下の筋肉や骨にまで浸潤していきます。
治療としては外科的切除が第一です。ぎりぎり切除するとがん細胞が残ってしまいますので3mmから5mmの安全マージンを取って切除します。深さは皮下の脂肪を含めて脂肪の下の筋肉の膜をつけて切除するようにしています。なかには基底細胞がんでもアグレッシブなタイプがありますので、そのような場合は大きめのマージンをつけて切除します。(ですので術前に細胞の型を見るために部分生検しておく方が安全です。)切除した後はそのまま縫い寄せる単純縫合や顔面などでは歪みが少ないように皮弁作成したり体幹で大型のものは遊離植皮をしたりします。
放射線治療は手術が不可能な場合行われますが手術に比べ根治性は劣ります。
基底細胞癌を特殊な虫眼鏡(ダーマスコピー)で拡大した写真です。
ひとえに基底細胞癌と言っても色んなタイプがあります。
ほくろのようにツルっとしたものや、ギザギザのものなど。
あまり黒くないのもあります。
真ん中が白く抜けている場合もあります。
ダーマスコピーで拡大するとおおよその診断がつきます。
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