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皆様のご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

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疾患・症状説明DISEASE

乳がん

はじめに

この度は乳腺疾患の部門にアクセス頂きありがとうございます。皆様の最も気になることは自身で気付いたしこりが、また痛みが乳癌ではないだろうかと言うことであり、そして、もし乳がんだったら乳房を全部取られてしまうのだろうかということでしょう。当院での診断方法、診断の流れ、疾患の種類とその特徴そして治療(手術法、センチネルリンパ節生検、術前化学療法)について説明いたします。

診断の流れ(診察から結果まで)

診断の方法

視診、触診

乳腺炎などの炎症性疾患は、症状と視診と触診でほぼ診断できます。目で確認した所見が診断の重要な手掛かりとなる疾患にPaget病や炎症性乳がんがあります。両者とも乳癌の特殊な型で、稀にしか見られません。Paget病の所見は乳首のただれです。炎症性乳がんは、健常側に比べて乳房全体が少し大きく、皮膚が少しオレンジ色になり、皮膚が浮腫んでいてそして毛穴が目立ちます。これらの病気を診察したことのある医師ではすぐ気付きますが、乳腺炎と診断されることもあります。

しこりを触れた時、触診で良性か悪性かの区別はほぼできます。しかし、確定診断は画像診断に加え、針生検など病理組織診断にて行います。

画像診断法

画像診断法として、X線検査(マンモグラフィ)、超音波検査、乳管造影法、CT(コンピューター断層法)そしてMRI(磁気共鳴画像診断法)があります。

  • マンモグラフィは内外方向または上下方向から乳房を強く圧迫し撮るレントゲン写真です。特に、微細な石灰化の描出には優れており、触知しない時期の小さながんや病巣が乳管内に止まっている非浸潤性乳管がんの発見に威力を示しています。当院では、2019年2月より最新式のSIEMENS社のMAMMOMAT Revelationを導入致しました。これにより、トモシンセシスという3Dマンモグラフィも撮影できるようになり、以前と比べてより鮮明に病変を描出できるようになりました。
MAMMOMAT Revelation(SIEMENS社)

MAMMOMAT Revelation(SIEMENS社)

  • 超音波検査は、比較的小さな腫瘍でも描出可能です。若年者は乳腺が発達しており、マンモグラフィでは病変が分かりにくい場合があるので超音波検査が有効です。当院では腫瘍の形態に加え、ドプラ法で描出される腫瘍の血流及び腫瘍組織の硬さを映し出す検査法(エラストグラフィ)を組み合わせており、がんの疑いがあるしこりが見つけやすくなりました。
  • 乳管造影法は乳頭からの分泌液が認められる時に施行します。
  • CTやMRIは、乳癌の乳管内進展の範囲や他に病巣がないかどうかを調べます。またCT検査にて、転移の有無も検索します。

穿刺吸引細胞診

細い針(注射針)でしこりを刺し、注射針に連結した注射器に陰圧を掛けて細胞を採取する方法です。採取された細胞とその核の大きさ、異型性を基に下記のごとく4段階に分類して診断します。

【 正常あるいは良性・識別困難・悪性の疑い・悪性 】

  • 針生検
    専用の器具があり、これを用いて太い針でしこりに刺して腫瘤の一部を取る方法です。組織検査が可能となります。
    稀ですが、以上の検査でも診断が出来ない、また診断が困難なときには、吸引式の針生検である「マンモトーム生検」あるいは腫瘤の一部または腫瘤全体を摘出する腫瘤切除術、腫瘤摘出術を行なって、確定診断をつけます。
  • 術中迅速組織診断
    出来る検査を全て行っても診断が着かない時で、がんを強く疑う時にはがんの手術が引き続いてできるように、全身麻酔下に腫瘤を摘出して手術中に組織診断する検査法です。

また、乳房温存手術を行った時、切除した部分の断端を手術時に迅速病理組織検査に提出し、がん病巣を残すことなく摘出できているかどうかを確認します。断端のがんが残っている時には更に追加して切除します。
更に、手術中センチネルリンパ節の転移の有無をこの検査法を利用しています。従って、術中迅速組織診断の需要は増加しています。

診断の流れ(症状別に)

  • A.しこりがあるとき

    しこりや硬結(境目がはっきりしないで、周囲の正常な部分に比べて少し硬く触れる部分)を自分で触れて、また乳がん検診でしこりや硬結を指摘されて受診された患者さんでは、視診と触診に続いてマンモグラフィ(乳房のX線検査)を撮り、そして超音波検査をします。ここまでで良性か悪性かおおよその検討がつきます。更に診断を確実にするため、前述した針生検による組織診断を行なって、確定診断をつけます。

  • B.乳頭からの分泌液のあるとき

    時々ですが、しこりを触れず、乳頭からの分泌液を見る患者さんがあります。病的意義のないものも多いですが、特に注意が必要なのは、(1)分泌物に血が混じる様な場合、(2)片方の乳頭のみから出る場合、(3)分泌物が乳頭の一つの穴だけから出る場合、などです。検査は、分泌液の細胞診、腫瘍マーカー測定及び超音波検査を行います。また造影MRI検査が病変の描出に有効であり、積極的に行います。MRIで見えた部分を重点的に、もう一度超音波検査を行って確認する場合もあります。しかし、これらの検査からでは診断が困難な場合も多く、分泌液が出ている乳管開口部から細い管を挿入し、ここから色素を注入し染まる部分を摘出して組織診断をします。

  • C.乳房の痛み

    乳房の痛みを訴えて受診される患者さんも少なくはありません。生理の時期との関係について問診し、視触診でしこりがないかどうかを診ます。またしこりが触れないような小さな乳がんもありますので、マンモグラフィ及び超音波検査をします。そして、異常所見を発見した時は、超音波で異常所見の部位を確認しながら穿刺吸引細胞診また針生検を施行します。

乳がんの治療

局所療法(手術・放射線)

乳がんの治療として最も信頼できる方法は外科治療すなわち手術です。手術法には主として、乳房温存手術、乳房切除術(胸筋を切除する方法と胸筋を切除しない方法がある)、乳腺全切除術そして一期的乳房再建術があります。日本でも乳房温存手術が普及し、最も多く行われている術式となっています。当院では、約6~7割の患者さんの乳房温存手術を行っています。主な術式とその適応を述べます。またセンチネルリンパ節生検と、放射線照射の適応についても簡単に述べさせていただきます。

  • 乳房温存術
    方法としては、がんの塊の縁から2-3cm離して切除する乳房部分切除術とがんの塊を中央にそして乳頭のところを中心にして90度の扇形に切除する乳房扇状切除術があります。適応:乳房温存手術が可能なしこりの大きさは、日本人の乳房の大きさと切除した後の乳房の形態を考慮して3cm以下とされています。触わるしこりが小さくても、マンモグラフィで広い範囲に石灰化が認められる場合は、乳房温存手術は無理です。
    また、大きさが3cm以下でも同部の皮膚に潰瘍を形成したり、皮膚に変色の見られる場合、乳頭近くにあって乳頭が引き込まれ陥没の認められる場合も乳房温存手術は無理です。
    一方、大きさが3cmを超えていても腋の近くなど、乳頭から離れた部位にあり、整容性が保たれる場合は、温存手術が可能です。 乳房温存手術が可能な患者さんに乳房切除術を行っても、5年10年後の生存率は変わりません(治癒率は変わらない)。乳房温存術の良い所は乳房が温存されることです。しかし、乳房を温存する以上、温存した乳房にがんが発生する(局所再発)のリスクがあります。したがって、温存術後は放射線照射を行うのが標準治療です。放射線照射を行うことで、局所再発は約3分の1に低下すると言われています。
  • 乳房切除術と再建
    乳房切除術 癌が胸筋まで波及していない人、また腋窩のリンパ節転移が著しい人以外で、乳房温存手術が無理な人や乳房温存術を希望されなかった人にこの手術法が施行されます。
    また、胸筋を一緒に切除する場合と胸筋を切除しない場合がありますが、どちらをするかは胸筋へのがんの波及の有無、腋窩リンパ節転移の程度から決定されます。ほとんどの場合、胸筋は温存しています。
    一期的乳房形成術 乳房切除術を行うと同時に、乳房を再建します。手術は、形成外科医と連携して行っています。
    自家組織(広背筋や腹直筋皮弁)を使う場合と、インプラントを使う場合があります。

    ※乳房を切除した場合でも、腋のリンパ節に転移が多い場合は胸壁に放射線を当てた方が良い場合があります。
    手術療法で最も大事なのは、当然ですが、がんを取り残さないこと、です。最近は、マスコミの影響で、「乳房温存率が高い=よい病院」といった風潮があり、無理な温存手術が増えているようです。また、MRIなどの診断技術の進歩により、微細ながんも見つかることが多いため、温存率はこれ以上増えないのではと考えています。しかし、整容性ももちろん重要であり、がんを治すこととのバランスを常に考える必要があるのではないでしょうか。
    当院では、無理な温存手術をなるべく避けるようにし、どうしても乳房切除が必要な患者さんには積極的に再建手術をお勧めしています。

  • センチネルリンパ節生検

    乳がんが最も転移しやすい部位は腋のリンパ節です。そして、例えば腋のリンパ節4個に転移があった時、以前はがん病巣からそれぞれのリンパ節に転移するとされていました。しかし、最近ではがんがあるリンパ節に転移し、そしてこのリンパ節から他のリンパ節へ転移するということが判ってきました。がんが最初に転移するリンパ節をセンチネルリンパ節と呼んでいます。日本語には前哨リンパ節または見張り番リンパ節と訳されています。このセンチネルリンパ節に転移があると他のリンパ節にも転移のある可能性があるので、腋のリンパ節を全て摘出します(専門用語で郭清すると言います)。

    センチネルリンパ節

    一方、このリンパ節に転移がないときは他のリンパ節は摘出しません。このセンチネルリンパ節を見つけだす方法として放射性同位元素を用いる方法と、腫瘤の周囲や乳輪下に色素を注入する色素法があります。色素法はとても簡単ですが、センチネルリンパ節を同定できるのは80%程度です。当院では赤外線カメラを用いた乳輪皮内に色素を注入する方法を行っており、この方法により、ほとんどの患者さんでセンチネルリンパ節が同定できています。センチネルリンパ節に転移があるかどうかを手術中に組織検査で調べます。このことをセンチネルリンパ節生検と言います。この生検でリンパ節を郭清しないで済めば、上腕内側のしびれ、痛みそして前腕また上腕全体の難治性の浮腫などリンパ節郭清後の後遺症から解放されます。

    薬物療法(化学療法、ホルモン療法)

    • 術前化学療法
      この治療法には2つの目的があります。一つは、診断時のがんが大きくて、そのまま手術では乳房温存手術が出来ない時に、手術に先立って抗がん剤治療を行いがんを小さくして乳房温存手術を可能にする目的です。もう一つの目的は、再発を一層少なくしようとすることです。同時に抗がん剤の効果を確認することができます。
    • 術前ホルモン療法
      現時点では(2011年4月)、標準治療になっていないために、ほとんどは臨床試験に参加していただける患者さんを対象に行っています。
    • 術後化学療法
      根治術を行った後で、再発リスクが高いと判断される患者さんに行っています。再発リスクの評価や、抗がん剤の感受性に関しては日々研究が進んでおり、出来るだけ最新の知見を取り入れ、個々の患者さんに合ったオーダーメード治療ができるように心がけています。
    • 術後ホルモン療法
      ホルモン依存性乳癌の患者さんにはほぼ必須の治療です。少なくとも、5年間の内服が必要になります。
      手術の適応にならない、進行した状態の患者さんに対しては、以上のような治療を組み合わせて、集学的に治療を行っています。
    • 術後ホルモン療法
      ホルモン依存性乳がんの患者さんにはほぼ必須の治療です。少なくとも、5年間の内服が必要になります。
      手術の適応にならない、進行した状態の患者さんに対しては、以上のような治療を組み合わせて、集学的に治療を行っています。

    今後について

    乳がんの5~10%は遺伝性であるといわれており,それを判断するには専門的な詳しい評価が必要です。当科でも、2019年より遺伝性乳がん・卵巣がんの原因遺伝子であるBRCA遺伝子検査を行える環境を整え、検査を開始しております。また抗がん薬の有効性を予測し、薬物療法をより効果的に行う為、オンコタイプDX他、様々な遺伝子検査についても導入しています。
    更に当院では行えないがん遺伝子パネル検査につきましても、神戸市立医療センター中央市民病院他、専門施設へ積極的に紹介させていただき、最先端の治療が行える体制を構築したいと思います。

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