子宮頸がんは、ほとんどがヒトパピローマウィルス(HPV)の感染によって発症することが明らかとなっています。HPVは性交渉によって男女ともに感染し、性交渉のある女性は約80%が感染するとされていますが、そのほとんどは免疫により排除されます。しかし約10%が排除されずに残り、子宮頚部の細胞をきずつけます。これを異形成とよび、異形成のうちのさらに一部が数年かけて子宮頚がんになります。B型肝炎ウィルス感染によって発症する肝臓がんとともに、ワクチンによって防ぐことができるがんです。子宮頸がんにより毎年3000人の女性が亡くなり、毎年1700人の女性が妊娠できなくなります。子宮頸がんワクチンは2013年に日本で定期予防接種となりましたが、ワクチン接種後の副反応がマスコミによってセンセーショナルに報道されたことが契機となって、70%以上あったワクチン接種率は一気に1%以下に低下しました。その後の調査で、副反応は子宮頸がんワクチンを接種していない女性にも同程度に起こることがフランスや名古屋の研究であきらかとなりました。神戸市より今年6月に接種対象となる小学校6年生から高校1年生までの女子の家庭に”子宮頸がん予防ワクチン接種についてのお知らせ”が送付されました。日本産婦人科学会は従来よりワクチン接種を推奨してきましたが、令和3年10月1日に厚生省も”接種の積極的勧奨”を再開しました。
当院もこれを受けて子宮頸がんワクチンの接種を再開しております。ワクチン接種対象となる女子や、その家庭のお母さんお父さんから相談を受けた際には、是非ワクチン接種を勧めていただきたいと思います。定期予防接種ですので自己負担はありません。定期予防接種の対象外の方は、計3回の接種で自己負担約6万円で接種を受けることができます。子宮頸がんワクチン接種を希望される際は当院にて対応可能です。当院代表電話番号078−576−5251より、子宮頚がんワクチン接種希望と伝えて予約してください。
〒653-0013
神戸市長田区一番町2丁目4番地
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Fax:078-576-5358(代表)/ 078-579-1943(病診連携室)
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