腎臓にある「糸球体」と呼ばれる尿を作る装置に免疫成分であるIgAというたんぱく質が沈着する疾患です。
本邦での糸球体腎炎の中では最も多く、成人では30%、小児では20%以上を占めることが知られています。発見時の年齢は成人では20歳代、小児では10歳代が多いと言われていますが、高齢の方にも発症し患者層は全ての年齢にわたっています。
その原因は少しずつ解ってきていますが、未だ完全には解明されていません。本来ならウイルスなどの微生物から体を守ってくれるはずの免疫が、何らかの異常から腎臓に沈着することで発症します。
大半の症例が、検診など偶然の機会に血尿・蛋白尿を指摘され発見されることが多くなっています。症例によっては風邪をひいた時などに肉眼的血尿(コーラや紅茶のような尿)を認めることもあります。
進行した場合、腎機能は徐々に低下しむくみや高血圧など腎不全に伴う症状が出現します。
診断には「腎生検」と呼ばれる検査が必要になります。腎臓の組織を採取し、顕微鏡で関節してIgAが糸球体に沈着していることを確認します。
腎生検により診断だけでなく、IgA腎症の勢いを評価することや腎臓の予後を推定することが出来ます。
血圧管理や食事療法、禁煙などの一般的な治療の他、レニンアンギオテンシン系阻害薬、ステロイド薬、免疫抑制薬、口蓋扁桃摘出術などの選択肢があります。
尿検査や血液検査、腎生検の結果などをふまえて最適な治療を検討します。
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