腎臓は血液を濾過して尿を作る臓器です。その他、血圧を保つホルモンや、赤血球をつくるホルモンも作り出しています。 腎臓は尿を作る部分(腎実質)と尿が流れ少し溜める部分(腎盂)とに分かれますが、腎細胞がんは、腎実質から発生します。
腎がんは男性に多く喫煙や肥満も原因になるとされています。約80%の腎がんは症状がなく、超音波検査やCTなどの画像診断で偶然発見されます。このようながんを偶発がんと呼びますが、手術で完全に切除できれば完治が期待できます。 一方、血尿、腹部腫瘤、疼痛、発熱、貧血、食欲不振、体重減少などの症状が発生してから発見される腎細胞がんは、転移を伴う進行がんであることが多く、手術では根治できないことが多く、腎臓摘除後に薬物療法などが必要になります。
4〜5cm以下の比較的小さな腫瘍では、腎部分切除(がんの部分だけを切り取り、腎臓を温存する手術)の対象となりますが、それ以上大きながんでは、健常側(がんが無いほう)の腎臓が正常であれば、患側(がんが有るほう)の腎臓を摘出する必要があります。 当科では、腎摘除術、腎部分切除のいずれにおいても開放手術に比べて傷が小さくてすむ腹腔鏡手術を行っています。当科では2018年からは手術支援ロボット「ダヴィンチ」によるロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術を開始しています。
肺や骨に転移があって切除が難しい場合には、薬物療法を中心に治療を行なっていきます。免疫チェックポイント阻害薬を用いた複合免疫療法や分子標的薬による薬物療法を行います。局所の症状が強い場合には放射線療法も併用致します。
また腎がんでは初診時に転移があっても原発巣を摘出することで予後が改善できることも報告されており、症例によっては薬物療法と手術療法を組み合わせて治療をします。
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