昨今新型コロナウイルス肺炎の流行が問題となっていますが、一般的な肺炎は細菌感染による肺炎(細菌性肺炎)の事を指し、細菌が気道(鼻腔、口腔、咽頭、喉頭、気管、気管支など肺に通じる空気の通り道)を通して肺に入り込み炎症を起こす事で発症します。感染症としては比較的一般的な疾患であり抗菌薬で治療可能ですが、令和元年の日本人の死因別死亡数割合の第5位(誤嚥性肺炎は同第6位)を占めており、場合によっては重症化する可能性がある疾患です。
咳、呼吸のしづらさ、汚い痰がでる、胸の痛みなどの下気道症状、発熱、寒気、震え、全身倦怠感などの全身症状が生じます。
症状のみでは肺炎の診断は困難です。胸部レントゲンで肺炎を疑う影の有無、血液検査での炎症反応の上昇、CTでの画像評価などを行い診断していく事になります。その中でも痰や尿の検査は原因となっている細菌を確認し、抗菌薬を選択するために有効な検査です。尿中抗原検査として、尿中に肺炎の原因菌に感染した印がでる場合があります。
細菌性肺炎では抗菌薬の投与が治療の中心になります。軽症の場合は飲み薬で治療可能ですが、重症の場合や飲み薬が有効ではない場合は入院での治療も必要になります。
誤嚥性肺炎はものを飲み込む力(嚥下機能)や吐き出す力(喀出能)の低下により、気道に唾液、食物、吐物などが迷入(誤嚥)することがきっかけとなり生じる肺炎です。一般的に高齢の方に多い疾患で令和元年の日本人の死因別死亡数割合の第6位となっています。脳梗塞やパーキンソン病などの病気が背景にあり生じる場合もあります。
検査や治療は先に挙げた一般的な肺炎と共通する部分がありますが、口腔衛生、食事形態、生活習慣などの見直しにより発症や再発の予防が期待できます。
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