自然気胸とは、気胸は肺から空気が漏れ出て胸腔にたまった状態で、胸腔の外側は肋骨があるために、肺は漏れた空気に押されて小さくなります。明らかな原因がなく発生したものを自然気胸と呼び、肺気腫や肺癌などの何らかの肺の病気が原因となっている場合を続発性気胸と呼びます。
自然気胸は、やせ型の15~35歳位の男性に多く発生します。
肺の表面を覆っている薄い膜の一部が風船上に膨れ(ブラと言います)、運動や咳をきっかけに破れ、肺の中の空気が胸腔内に漏れて肺がしぼんでしまった状態です。中には何らきっかけがなくとも生じることもあります。
肺のしぼみ方の程度によって、無症状から、胸痛、呼吸困難、咳などが生じます。大量に漏れると心臓が圧迫され、ショック状態になることもあります。また、同時に両側の気胸を生じる事があり、危険な呼吸状態となることもあります。
レントゲン写真
胸部CT写真
気胸は胸部レントゲン写真で比較的容易に診断がつきます。気胸の診断がつけば胸部CT検査を行い、ブラの部位や癒着の有無を確認します。
気胸の程度が軽度で症状がなければ外来で経過観察を行うこともあります。しかし、気胸の程度が中等度以上の場合は入院して、肺が拡がるように、胸に管を入れて漏れている空気を体の外に出すようにします。この処置で治ることもありますが、治らない場合や再発の場合には手術が必要になります。
自然気胸の手術は胸腔鏡手術が基本となります。高度な癒着がある場合には胸腔鏡補助下手術や開胸手術となることがあります。胸腔鏡手術は胸に1~2cmほどの穴を3カ所開けて、胸腔鏡(カメラ)を入れて、他の2カ所から鉗子(肺を持つ道具)と、自動縫合器(肺を縫うのと同時に切る道具)を挿入し、病変部を切除します。最近では穴の数を減らす傾向にあります。手術を行った場合でも数%の再発があるため、予防処置として吸収性のシートや生体糊を使用することもあります。
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