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当科は開院当初より外科の1分野として手術を中心として診療活動を行って参りました。呼吸器外科となってからも消化器外科などと協力しながら手術を行っております。
当科では地域の中核病院として標準的な治療の行うことを心がけており、低侵襲性と安全性のバランスのとれた治療を心がけております。
当科では約90%の症例で胸腔鏡を用いて手術を行っています。症例に応じて開胸手術から、胸腔鏡補助下手術、完全胸腔鏡下手術を使い分けています。
また2019年からはロボット支援胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(da Vinci手術)を開始しています。3Dカメラと多関節鉗子により、繊細で手振れのない手術が可能とされています。さらに単孔式胸腔鏡下肺切除も開始しており、低侵襲性と安全性、根治性のバランスを考えて術式を選択しています。
呼吸器外科専属の2名に加えて、外科専攻医や消化器外科医の協力の下に手術を行っています。
当院では呼吸器内科と呼吸器外科が緊密に連携をとって患者一人一人に適切な治療を提供しております。
当院の中規模病院としての特徴の一つに各科の垣根の低さがあります。当地域では高齢の方が多く、糖尿病や透析中など様々な合併症を持つ方も、各科の専門医と連携して安全に手術が可能なように協力しております。
原発性肺癌、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍など
自然気胸、続発性気胸、外傷性気胸
胸腔鏡手術を基本としています。 肺癌に対しての標準的な手術として癌の存在する肺葉を切除し、転移しやすいリンパ節の切除(郭清)を行います。肺の機能を温存するために縮小手術として区域切除や部分切除を行うこともあります。また根治を目指して、片側肺全摘や胸壁・他臓器合併切除を行うこともあります。
転移性肺腫瘍に対しては部分切除が基本ですが、病変の存在部位や大きさによっては区域切除や肺葉切除を行うこともあります。
良性腫瘍、気胸や良性縦隔腫瘍には胸腔鏡手術を行いますが、悪性が疑われる縦隔腫瘍に対しては開胸術を行います。
急性膿胸に対しては胸腔鏡手術を行いますが、慢性膿胸に対しては開窓術、胸郭形成術と大網や広背筋などの充填を行うことがあります。
名前 | 竹尾 正彦 |
---|---|
役職 | 部長 |
卒年 | 昭和59年 |
専門分野 | 呼吸器外科、内視鏡外科、血管外科 |
認定医・専門医・指導医 | 日本外科学会認定医、専門医、指導医 日本胸部外科学会認定医 日本呼吸器外科学会胸腔鏡安全技術認定医 呼吸器外科専門医 肺がんCT検診認定医 日本内視鏡外科学会技術認定医 日本脈管学会認定脈管専門医、指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本循環器学会認定循環器専門医 日本呼吸器学会呼吸器専門医 日本消化器病学会認定消化器病専門医 日本消化器外科学会認定登録医 消化器がん外科治療認定医 日本呼吸器外科学会胸腔鏡安全技術認定医 手術支援ロボット認定資格(da Vinci certificate) Robo-Doc Pilot認定国内B級 日本呼吸器外科学会ロボット支援手術プロクター |
名前 | 大越 祐介 |
---|---|
役職 | 医長 |
卒年 | 平成21年 |
専門分野 | 呼吸器外科、内視鏡外科 |
認定医・専門医・指導医 | 日本外科学会専門医 呼吸器外科専門医 手術支援ロボット認定資格(da Vinci certificate) |
クリニカルパス(クリティカルパス)とは、治療や検査の標準的な経過を説明するため、入院中の予定をスケジュール表のようにまとめた計画書です。入院の際、患者さんにお渡しして、入院中に受ける検査・手術の予定や手術後のリハビリなどの治療内容、食事・入浴などの生活の流れを十分ご理解いただき、安心して入院生活を送っていただくためのものです。
また、従来の医師によってばらつきがあった医療の内容を標準化し、医師、看護師をはじめ、医療にかかわるスタッフ全員が患者さんの治療計画を共有化することにより、チーム医療に役立て、医療の安全や医療の質の向上を目的としたものです。
しかし、すべての患者さんにクリニカルパスが使用できるわけではありません。標準化しにくい疾患の場合や、患者さんの状態によってはクリニカルパスが使用できないこともありますのでご了承ください。
当院では、患者さんに治療内容などを十分にご理解いただき、安心して入院生活を送っていただくため、積極的にクリニカルパスの導入を進めています。
診療内容 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
原発性肺癌 | 39 | 48 | 57 | 68 | 63 | 62 | 50 | 70 |
胸腔鏡下肺切除 | 34 | 33 | 45 | 55 | 60 | 52 | 42 | 54 |
(ロボット支援手術) | 10 | 17 | 19 | 18 | 21 | |||
転移性肺腫瘍 | 5 | 10 | 4 | 9 | 6 | 11 | 10 | 10 |
(ロボット支援手術) | 2 | |||||||
良性肺腫瘍 | 2 | 3 | 0 | 2 | 2 | 2 | 3 | 2 |
縦隔腫瘍 | 3 | 3 | 2 | 0 | 7 | 3 | 4 | 5 |
炎症性疾患 | 1 | 1 | 2 | 2 | 1 | 2 | 1 | 1 |
膿胸 | 5 | 6 | 2 | 4 | 5 | 5 | 7 | 16 |
気胸 | 22 | 15 | 15 | 15 | 13 | 14 | 21 | 17 |
肺生検 | 4 | 8 | 11 | 6 | 7 | 7 | 7 | 7 |
合計 | 85 | 100 | 98 | 114 | 116 | 111 | 100 | 133 |
今後も地域の医療機関の方々との連携協力をさらに深め、地域医療に貢献して参ります。地域の医療機関の 皆様には是非、今後とも大きなご支援をお願い申し上げます。
また、診断や治療にお困りの症例がございましたら、当院にご紹介いただければ幸いであります。どうぞ宜 しくお願いいたします。
〒653-0013
神戸市長田区一番町2丁目4番地
地図で見る Tel: 078-576-5251
Fax:078-576-5358(代表)/ 078-579-1943(病診連携室)
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