当検査室は以下のような部門より構成されています。
また、検体部門はバーコードにより管理され、採血管はそのまま自動測定機で分析にかけることができ、検査結果を迅速に報告することができます。
採血室では自動採血管準備装置を使用しています。
受付を完了すると、必要な採血管が自動採血管準備装置にて迅速に準備されます。
受付が終わりましたら採血室前、または廊下付近でお待ちください。
採血室前、または廊下にあります「採血待合案内」画面にて採血番号票の番号が表示されましたら、採血室へお入りください。
受付後の採血の平均待ち時間は
午前11時まではおよそ10分から20分
午前11時以降ではおよそ5分から15分です。
採血システムにて患者様の呼び出し、番号票による照合(患者様の確認)、採血管の照合(採血管の確認)、患者様の情報確認等を行っています。これらの確認を行うことで、患者様間違い、採血管の間違いを防ぐことができ、安心・安全な採血を行うことができます。
採血時には「患者様のお名前の確認」、「アルコール消毒や紙テープでのかぶれがないかの確認」を行っています。その他、気になることがありましたら採血者へお問い合わせください。
採血で気分が悪くなったことがある方はベッドで横になって採血することもできますので、採血時にお知らせください。
生化学・免疫部門では、連結型の自動分析装置を使い、全部で40項目以上の検査を行っています。肝機能、腎機能、脂質、血糖などの生化学検査、HBs抗原、HCV抗体などの感染症検査、PSAなどの腫瘍マーカー、心筋マーカーなどを測定しています。
ここでは、固まった血液を遠心分離し、分離された上澄み(血清)で検査を行っています。生化学検査の測定には約10分、免疫検査の測定は約30分かかります。
これらの検査は一日の中でも変動があるので、早朝空腹時の採血が基本となります。
血液検査室では主に下記のような検査を行なっています。
血液の中を流れる細胞(赤血球・白血球・血小板)の数を数えています。
白血球の種類には好中球・リンパ球・単球・好酸球・好塩基球があり、これらを顕微鏡で見て分類しています。
血液は血管の中では固まりませんが、外に出ると固まります。
これには多くの因子が働いていますが、その機能が正常に働いているかどうかを調べます。
一般検査では、主に尿と便を検査しており、髄液や穿刺液なども検査しています。
尿タンパクや尿糖などの成分を調べる「尿定性」と尿中の細胞や成分を調べる「尿沈査」の2種類の検査があり、尿の検査の結果は腎臓・尿路系の診断に使われます。
また、妊娠反応の検査も行なっています。
便に血液が混入していないかを調べています。大腸がんや腸の炎症などのスクリーニングになります。
輸血検査室では、下記の業務を行なっています。
輸血のための検査として一番重要で最も行っている検査が患者さんの血液型を調べることです。また、安全に輸血できるように輸血時に副作用を起こす可能性がある抗体を持っていないかを調べたり、患者さんに血液製剤を実際に輸血しても問題がないかどうかを検査しています。
迅速かつ正確に検査し、必要以上にお待たせすることがないよう検査を進めていますが、患者さんの血液と一致する血液製剤を見つけるのに時間がかかる場合もあります。ご了承ください。
産まれてくる赤ちゃんがお母さんと違う血液型だと血管の中で赤血球がこわれてしまう溶血性疾患を引き起こす可能性があります。それに対応できるように、あらかじめお母さんの血液型をモニタリングするために検査したり、診断のために赤ちゃんの血液型を検査しています。
血液センターから届いた血液製剤を、使用するまで適切な温度で保管しています。同様に、手術のときに使用できるようにあらかじめ患者さんから貯血した自己血も大切に保管しています。
また輸血管理システムにより、製剤の入庫から、どの製剤をどの患者さんに使用したか、輸血後の副作用の有無までの一連の流れを管理しています。
(写真は、日本赤十字社トップページ輸血用血液製剤試料表より引用)
細菌検査室では、以下のような検査を行っています。
喀痰・尿・血液・便などの身体から出てくるさまざま検体から、病気の原因となっている菌(起因菌)を顕微鏡を使って見つけたり、ある日数、菌を育てること(培養)で観察したりします(鏡顕)。
また、起因菌に対してどの薬(抗菌薬)が効くのか、院内感染に関与するような菌や薬が効かない耐性菌がいないかも調べています。
感染管理上、重要になる菌に関しては保健所とも連携をとり、地域の感染状況把握等にも貢献してい ます。
数分~数十分で結果が出る簡単な検査で、インフルエンザウイルスやRSウイルスなどの抗原を検出しています。
遺伝子検査は特定の遺伝子を増幅して菌やウイルスの存在を確認する検査です。当院では、2019年から結核菌、2020年からSARS-Cov2を検出するための遺伝子検査を開始しており、治療や院内感染予防等に貢献しています。
またこれらの検査情報を感染管理チーム(ICT)や抗菌薬適正使用支援チーム(AST)と共有し、患者さんの治療や感染予防に貢献しています。
生理機能検査は検体部門とは異なり、患者さんの体を直接検査することで体の機能や状態を調べています。
心電図検査や肺機能検査、各種超音波(エコー)検査など、全部で30種類以上の検査を実施しています。
検査をスムーズに、より正確に行うため、患者さんにご協力をお願いする場合があります。検査の前にはどのような検査をするのか説明するよう心がけています。
救急外来や各病棟、各診療科の患者さんが同じ場所で異なる検査を受けるため、待ち時間が前後する場合があります。ご了承下さい。
採取された検体から、プレパラートを作製し、顕微鏡を用いて組織や細胞を観察することが主な業務です。
それにより、診断の確定、病期・予後の推定、治療効果の判定をしています。
患者さんから採取した検体(皮膚、肺、胃、腸、子宮など)を3μm程度に薄く切り、核と細胞質を見やすくするために染色を行ないます。出来上がったプレパラートを病理医が顕微鏡で組織の構造などを観察し、良悪性を診断しています。
近年では遺伝子検査にも応用されます。
手術中にリンパ節転移の有無や臓器の切除範囲などを決めるために必要な検査で、20分程度で直接手術室に結果報告しています。
喀痰、尿などに悪性を疑う細胞があるかどうかを細胞検査士が顕微鏡で調べて、病理医が診断をする検査です。
病理組織検査に比べ、検体を採取する際の負担が小さいのが特徴です。甲状腺などの針で採取した検査では液状化細胞診も併用しています。
ご遺族の承諾のもとに患者さんのご遺体を解剖させていただくのが病理解剖です。
生前の診断や治療が正しかったのか、どのくらい病気が進行していたのか、死因の特定などを目的に解剖を行なっています。
またその結果を臨床へ還元することにより、今後の治療に役立てています。
当院では24時間救急を実施しています。平日はもちろん夜間、休日も救急搬送や患者さんを受け入れています。
検査室も24時間検査技師が常駐し、輸血や血液ガスなど緊急性の高い項目を検査しています。
入院患者さんの急変時にも同様の対応をしています。
機器トラブルに対処するため自動検査装置を2台ずつ設置し、バックアップ体制を整えて、迅速な結果の報告に努めています。
当院では、医師や看護師・その他医療スタッフが集結し、職種を横断して一つのことがらを専門的に扱うチーム会を結成しています。検査室からも下記のチーム会に参加し他部署と連携・協力しています。
治療効果促進や合併症の予防などを目的に、適切な栄養療法を提案・実行するチーム会です。検査技師は栄養状態の評価の指標となる項目を検査しています。
糖尿病で療養中の患者さんの支援を目的としたチーム会です。糖尿病に関する検査の意義や数値の読み方の説明など、検査の側面から療養指導を行なっています。
病院にかかわるすべての人が院内で新たな感染症に罹患しないよう、そして、感染症が発生した場合にはほかの人にうつらないよう総合的に働きかけるチームです。微生物検査に従事する検査技師が、院内感染を起こしうる菌が判明した際には迅速に連絡し院内感染予防に貢献しています。
抗菌薬(抗生剤)の不適切な使用が蔓延すると、将来的に死因の多くが耐性菌による感染症になるといわれています。それを防ぐために、感染症の治療効果をあげ耐性菌を減らすことを目的とし、抗菌薬治療に介入し支援しています。同じく微生物検査技師が検査結果や推定菌を迅速に報告し、抗菌薬の適正使用に貢献しています。
〒653-0013
神戸市長田区一番町2丁目4番地
地図で見る Tel: 078-576-5251
Fax:078-576-5358(代表)/ 078-579-1943(病診連携室)
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