リエゾンチーム

目的

リエゾン・認知症ケアチームは、精神疾患や認知機能低下などで出現する心理的社会的反応により身体的治療が難しくなっている人を、身体的・精神的・社会的な視点から統合的に捉え、個別性を大切にした医療活動の展開をめざしています。そのような疾患や症状により「生きにくさ」を抱えた人々のQOL維持向上を視野に入れた支援を病棟スタッフと伴に展開しています。

活動内容

活動のスタイルは、
困っているときにすぐ対応を!スタッフが対応できる調整を!
をモットーとしています。

イラスト具体的には、リエゾン回診、カンファレンスを中心に、患者さんがこころ穏やかに入院生活を送れるように、スタッフへのアドバイスや提案をさせていただいております。また、患者さんやご家族がご自分のこころの状態に目を向けることができるようにパンフレットを作成しています。(詳しくは入院のご案内をご覧ください。)

スタッフのみなさんに対しては、こころのケアに関するマニュアルなどを作成しています。現在「せん妄」「うつの早期発見のために」「気持ちの辛さと向き合うときに」「アルツハイマー型認知症の早期発見のために」「アルコール関連の問題に早く対処できるために」「不眠症の診断と治療」の6つのポケットガイドを活用いただき、患者さんの治療やケアに役立てていただいております。

また、月に1回チームメンバーだけでなくすべての方を対象としたチーム勉強会を開いています。心の問題や認知症に関連した困り事以外にも、スタッフのメンタルへルやコミュニケーションなどを取り上げて行っています。
院外のみなさんとは、院内の神戸市精神科身体合併症病床を活用してもらっています。神戸市内12か所の精神科病院と連携し、精神科病院に入院中の患者さんが急性期の身体的治療を必要とした場合の受け入れを行っています。その入院の間、メンタル面のサポートをスタッフと伴にさせていただております。
さらに、平成24年から医師会との連携で認知症連携パスの運用を始め、平成28年度からは、認知症を患う患者さんを支えるみなさんと対応力の向上のめざした研修や事例検討を行っております。

定例活動

毎週火・金曜日午前 リエゾンチーム回診
毎週火曜日夕方 リエゾンチームカンファレンス
毎月第1火曜日 リエゾンチーム勉強会(講演会)
不定期(年3回) 認知症を考えるケース検討会(オープンカンファレンス)

メンバー紹介

氏名 職種
コアメンバー 中元 幸治 医師(精神・神経科)
古野 和歌子 医師(精神・神経科)
岩蕗 かをり 臨床心理士・MSW・PSW
杉原 陽子 看護師(老人看護専門看護師)
井上 慎一 作業療法士
新田 和子 看護師(リエゾンナース)
三好 良典 事務職員
メンバー 菅生 教文 医師(神経内科)
平佐 貴弘 医師(消化器内科)
加藤 修平 医師
赤瀬 博文 薬剤師
病棟リンクナース 看護師

昨年度の活動報告

昨年度、リエゾンチームからリエゾン・認知症チームに改名したこともあり、認知症について考える機会が多かったように思います。
その中でも、『認知症患者さんを支えるみなさん』と伴に考える場を造るべく、『ケアマネジャー・介護職の為の認知症対応力向上研修』という研修を3回(①基礎編②対応力編③応用編)に分けて開催しました。多くの方にご参加いただいたのが、とても印象的でした。その様子を、ここで少しご紹介します。
参加された方は、ケアマネ―ジャー・介護職に限らず、幅広い職種で、みんな対応で悩んでいることが伺えました。

基礎編:認知症の方への対応に必要な基礎知識(対応法や、動きの捉え方、認知症鑑別診断について、倫理など)についてお伝えしました。
みなさん、熱心にメモを取りながら聴いて下さり「こんな人の場合はどうしよう?」「こんなことで困っているのですが、病院ではどんな対応をしていますか?」など、具体的な質問が寄せられました。アンケートでも『鑑別診断の流れ、メリットがわかった。自己決定の視点が学べた、印象に残った。運動機能からも考えられた。本人のQOLを大事
にしたい。対応について学べた。』などのご意見を頂戴しました。

対応力編:①食事について、当院栄養士さんより“ソフト食”についての試食と説明、必要な工夫、市販で使える高齢者の機能低下に対応した食事についての情報などをお伝えしました。毎日の事なので、細く長く続けるためには、お財布と相談しながら市販の物を織り交ぜていく必要もあるようです。
②対応についてロールプレイ演習
困る場面を実際演じていただき、どんな対応が良いかグループワークで考えました。ロールプレイを通じて対応の仕方を現実的に実感できた。認知症の方の行動に寄り添う方法がわかりやすかった。いろいろな人の意見が聞けた。具体的な内容で意見が出しやすい、自施設の研修でも生かしたい。」などのご意見を頂戴し、教科書にはない“具体的な”対応が共有できました。

応用編:神経内科医から認知症の最新情報で『認知症に“陳皮”がよいらしい』という報告があると説明されました。陳皮はミカンの皮なのですが、いつも捨てられる皮のどこにそんな不思議な力があるのか??と驚きでした。
事例検討では、『医療者の困った』事例を検討してもらいました。
どのように対応していくか意見を出し合った後、どんなケースでも使えそうな対応についてピックアップしました。事例提供者も「このまま進んでいこう」と勇気づけられましたし、意見を出し合った方々も「現場で働いている人が身をもって経験していることが聞けてよかった。在宅へ戻る時の関わり方を病棟で関わる方々とも相談できるとありがたい。福祉職だけの事例検討とは大きく違った。在宅医の先生に相談していくのが有効であるとわかった。」など、次に繋げられる事例検討になったようでした。
リエゾンチームのオープンカンファレンスの様子(基礎編)リエゾンチームのオープンカンファレンスの様子(応用編)
リエゾン・認知症ケアチームは、このように『みんなで考える』事を大切にしています。これからも、いろんな人と頭を突き合せて悩んでいければと思っています。関心のある方は、オープンカンファレンスを覗いてもらったらと思います。

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