当院は、神戸市西部地区における地域中核病院として急性期医療を担っており、リハビリテーション技術部においても、入院初期から質の高いリハビリテーション医療を提供できるように、運動器、脳血管、心大血管、呼吸器、廃用、がん等あらゆる疾患区分に対応可能な施設基準を取得し、体制の充実を図ってまいりました。 現在、当部には理学療法士19名、作業療法士8名、言語聴覚士3名が在籍しており、それぞれが専門性を発揮しながら、患者さん一人ひとりの思いに寄り添い、個別性に応じた最善のリハビリテーションを提供できるよう、日々の診療にあたっています。当院がめざす「患者さんとご家族を中心とした、心のこもった医療」の中核であるチーム医療や多職種カンファレンスにも積極的に参画し、各専門職が連携しながら、できるだけ早期の家庭・社会復帰を目指しています。 また、診療の質の向上にも力を入れており、部内および院内でのケースカンファレンスや勉強会・実技練習会の開催に加え、院外向けの研修や学会発表、専門資格の取得にも積極的に取り組んでおり、常に前向きな姿勢で、最新の技術の習得に努めています。
今後も、対象となる患者さんが「その人らしく生きる生活」を実現できるよう、スタッフ一同、日々の診療に真摯に取り組んでまいります。
地域の中核病院・急性期病院としての機能を考慮し、以下の内容に重点をおき、安全で質の高い、心のこもったリハビリテーション医療を提供します。
当院では以下の疾患別リハビリテーション料を算定しています
HCUでの超急性期リハや、外科周術期、COPDや間質性肺炎の急性増悪期など、発症直後からの介入を行っています。
日頃より担当者間での情報交換を積極的に行っています。また、各チームの回診や病棟カンファレンスに参加し、他部署との情報共有を行いながら治療に取り組んでいます。
退院前カンファレンスに参加し、患者情報の共有をおこなっています。また、地域住民の健康増進を目的としたオープンカンファレンスや教室などに参加し、地域連携の強化に努めています。
職種や経験年数に捉われず、意見を出し合える風通しの良い職場です。
院内行事にも楽しく取り組んでいます。
部署内の勉強会以外にも、外部講師を招いた研究会なども開催しています。
働きながら、修士、博士課程を履修、修了しているスタッフが多数在籍しています。
働きがいと、働きやすさを両立できる体制をつくれるよう取り組んでいます。
理学療法部門では身体の運動機能障害(筋力・関節可動域・協調性・心肺機能障害など)に対して、主としてその基本的動作能力(寝返る・座る・立つ・歩くなど)の回復を図るため、運動療法、基本的動作練習、物理療法などを用いて治療・練習を実施しています。チーム医療・各科カンファレンスや回診に積極的に参加し、他部門との連携を図りながら急性期から、より適切な理学療法が提供できるよう努めています。病気や障害があってもその人らしく生きる生活への思いを大切に社会や日常生活への復帰を支援しています。
作業療法は、病気やけがで治療を受けておられる方に対し、その時の症状に合わせて、基本的な運動能力から、食事やトイレなどの日常生活で必要となる能力、社会の中に適応する能力の3つを維持改善し、「その人らしい」生活の獲得を目指していきます。
当院では、病期やけがの早い時期より作業療法を開始します。将来の生活を見越し、その時の症状にあわせて、こころとからだの基本的な機能の改善を援助するとともに、新たな機能の低下を予防します。また、退院を目指す方に対し、住み慣れた環境でその人なりの生活が送れるよう、支援をします。
言語聴覚士は、ことばやコミュニケーションに必要な機能や食べる機能に障害をお持ちの方に対し、訓練や助言・指導を行います。
当院では主に成人の言語障害・摂食嚥下障害・高次脳機能障害を対象に言語聴覚療法を行っています。各機能の維持・改善と残存能力の活用を目指します。また、その人らしい暮らしへつながるよう、本人様及びご家族様に助言・サポートも行っています。
理学療法士2名、作業療法士1名が所属しています。活動内容としては、週1回の褥瘡回診や月1回の褥瘡チーム会に参加し、院内からリストアップされた対象者のうち、ポジショニングが必要だと思われる患者に対して、ポジショニング方法の提案を行ったり、その他、理学療法士からの視点で褥瘡改善に向けた意見を出したりしています。皮膚科の医師、専門看護師が中心になって、積極的な意見交換を行えているのが褥瘡チームの良い点です。また、1年に一度、オープンカンファレンスを開催し、リハビリテーション技術部からの発表も行っています。
理学療法士4名が所属しています。主な活動は週1回の回診に参加し、人工呼吸器装着患者の呼吸様式や身体状況をセラピストの立場から評価し、ポジショニングや肺炭方法を含め人工呼吸器離脱に向けた提案を行っています。また、院内勉強会やオープンカンファレンスで呼吸リハビリテーションや排痰法などについての講義・実技を行っています。
理学療法士が2名所属しています。活動としては、毎月2回入院糖尿病患者様向けの糖尿病教室、外来糖尿病教室や地域での糖尿病教室、最近は動画配信などで運動療法の講義をおこなっています。また、チームカンファレンスに参加し、チーム内での患者様の情報共有や方向性の検討などを行っています。
作業療法士2名が所属し、週1回認知症カンファレンス・回診に参加しています。患者様の心身状態や生活を評価したり、関わり方の検討を行ったりしています。また、隔月でチームでの勉強会や症例検討を行っています。
作業療法士1名と理学療法士1名が所属し、月1回のリエゾンカンファレンスに参加しています。カンファレンスでは、リハビリテーション実施時において、患者様の精神的側面にかかわる問題が起こっている場合は情報共有や提供をおこなっています。
理学療法士1名、作業療法士1名が緩和ケアチームに所属し、毎週のカンファレンス、月1回のチーム会に参加しています。緩和チームの中で年1~2回勉強会を担当し、緩和目的の患者様対するリハビリテーションの内容や疼痛のある患者様の起居動作方法などの実技指導をしています。
栄養チームに言語聴覚士2名、理学療法士2名が所属し、嚥下チームに言語聴覚士2名、理学療法士1名、作業療法士1名が所属し、NSTカンファレンス・回診、摂食嚥下カンファレンス・回診に週1回ずつ参加しています。主に病棟とリハビリでの活動量や経口摂取状況の報告、摂食嚥下機能の評価、食形態や食事環境の提案・調整、嚥下呼吸機能の評価・ポジショニングの提案などを行っています。
理学療法士1名、作業療法士1名が所属し、週1回の回診に参加しています。主に排泄ケアにかかわる環境設定や運動機能訓練・指導を行い、それを病棟スタッフと情報共有することで排泄自立度の向上に努めています。また、骨盤底筋体操のパンフレットの作成・指導などを行っています。
理学療法士2名が所属し、定期的にチーム会に参加しています。より良い身体状況で手術に臨んでいただくため、手術前から身体機能の維持・向上のための運動指導の実施や、術前の筋力や歩行速度、バランス等の身体能力を測定します。術後は、早期に離床や運動を開始することで合併症や廃用症候群を予防し、早期に社会復帰できるようにサポートします。
理学療法士1名と作業療法士1名が所属しています。活動としては、年2回部署内へ災害発生時の対応・訓練をおこなっています。また、定期的に部署の災害設備点検や設備について検証し、周知をおこなっています。
理学療法士2名と作業療法士2名が所属しています。活動内容は、普段からの業務の改善に加え、年1回行われる『○は任せて』の発表会に参加し、リハビリテーション技術部の強みを院内に発信しています。
理学療法士1名が所属しています。主な活動内容は月1回のRRTチーム会に参加し、RRT起動事例の検討や課題共有をおこなっています。また、リハビリテーション実施時の急変時対応について、部内BLSチームと協議調整をおこなっています。
理学療法士1名が所属しています。活動としては、月1回のチーム会への参加、年4回程度行われるICLSコースへのスタッフとして参加しています。
また、部署内でのBLS研修や、RRTチームと協議してリハビリ中の急変時対応などを検討しています。
構成人員 | 理学療法士 16名(パート2名) 作業療法士 8名 言語聴覚士 3名 |
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取得資格 |
3学会合同呼吸療法認定士 10名 糖尿病療養指導士 1名 骨粗鬆症リエゾンマネージャー 2名 IQ医療安全管理者研修終了者 1名 日本離床学会離床アドバイザー 1名 認定理学療法士 3名 認定臨床教育者(Master修了) 1名 日本PT協会指定管理者(上級) 1名 臨床実習指導者講習会終了者 21名 認定作業療法士 1名 修士課程:修了6名 |
外部講師 |
神戸女子大学栄養学部 外部講師 甲南女子大学 外部講師 臨床実習指導者講習会講師・世話人 第8回 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 甲信越支部回学術集会 スキルアップセミナー 外部講師 神戸在宅呼吸ケア勉強会・ひょうご呼吸ケアネットワーク主催 呼吸ケア・リハビリテーション 外部講師 第16回呼吸リハビリテーション研修会 外部講師 |
院外活動 |
神戸市看護大学 非常勤講師 神戸女子大学栄養学部 外部講師 臨床実習指導者講習会講師・世話人 兵庫県理学療法士会 参与(学術局) リハビリテーション教育評価機構評価員 日本作業療法士協会学術対策小委員会委員 |
講義等 |
一般社団法人 大阪府作業療法士会 学術局教育部身体領域チーム主催 「呼吸器疾患に対する作業療法」 西神戸医療センターオープンカンファレンス 「COPD患者に対する急性期から在宅までの関わり」 兵庫県看護協会主催 まちの保健室 講師 |
執筆 |
Respica2024年冬季増刊「まるごと学び直し 呼吸器の検査と評価 これ一冊」部分執筆 訪問リハビリテーション2024「呼吸器障害への訪問リハ」部分執筆 |
当院はさまざまなチーム医療に取り組んでおり、多くのリハビリテーションスタッフがそれぞれの希望をもとにチームに参加しています
私は今年度、呼吸ケアサポートチームの一員として週1回の回診に参加しています。チーム活動をとおして、理学療法士の専門知識を生かせるだけでなく、自身のスキルアップにもつながり非常に魅力を感じています。また、多職種とのつながりをもてることもうれしいポイントです。
急性期病院ですが、地域中核病院の役割として在宅までサポートするという特色を持っており、幅広い分野を経験できる非常にやりがいのある職場です。それぞれが自分の得意分野を活かせる職場環境であるとともに、みなさん多彩な趣味を持っていて、プライベートも充実しているなと思います。また、休暇制度(看護休暇、リフレッシュ休暇)も充実しており、子供の急な体調不良などにも安心して休むことができています。
今度は私が働きがいと働きやすさの両立を図れる環境作りに貢献していきたいです。
作業療法士として働き始め1年が経ちました。評価・治療に加え、急性期の患者様へのリスク管理など経験したことのない事が多く当初は戸惑うことが多かったですが、その都度個人に合わせた新人教育をしていただけました。職種関係なく教えてくださる先輩方に囲まれ、日々充実しています。まだまだ未熟な部分はありますが、患者様に寄り添い、その後の生活を支えることがきる作業療法士を目指して励んでいきたいと思います。
私は、常勤で勤務しながら大学院に通っています。
オンライン授業等も多くなったことから、勤務と大学院の両立がしやすくなったのではないかと感じています。また、部内で研究報告や英文抄読を行う取り組みもあり、誰でも学術的な活動に参加しやすい環境であることも当部署の魅力です。今後も臨床と研究の2方面での経験を生かして、患者様により良いリハビリテーションを提供できるよう精進していきたいです。
1階リハビリテーション室
2階リハビリテーション室
言語聴覚室
心臓リハビリ室
ADL訓練室
新人教育のながれはプリセプターシップを基本とし、新人教育担当者となるプリセプターとアソシエイトとともに、オリエンテーション基礎研修・日常業務研修を行い、臨床業務についてはOJT(on the job training)指導を中心におこなっています。
担当患者については、疾患領域別(運動器・呼吸器・脳血管・廃用・心大血管等)にOJT指導を順次段階的に展開することで、個々のペースに応じて領域経験・スキルアップを行えるようにしています。
今後も、対象となる患者さんが「その人らしく生きる生活」を実現できるよう、スタッフ一同、日々の診療に真摯に取り組んでまいります。
OJTに加えてより細やかな指導・相談ができるように、日々の業務開始時にブリーフィング、業務終了後にデイミーティングをおこなっています。さらに、週末にウイークリーミーティングを行うことでフォロー・フィードバック体制を整えています。また、臨床スキルを補完するための取り組みとして、新人スタッフの課題に応じた実技スキルトレーニングを適宜実施しています。
スタッフに対する教育スキルの向上にも取り組んでいます。厚生労働省臨床実指導者講習会は対象者全員が講習修了者であることに加えて、当院には認定臨床教育者(マスターコース修了)・認定理学療法士(臨床教育)が在籍しており、部署内研修会において教育スキル研修を実施し、指導者に対する教育スキル向上や相談・フォロー体制を設けています。
〒653-0013
神戸市長田区一番町2丁目4番地
地図で見る Tel: 078-576-5251
Fax:078-576-5358(代表)/ 078-579-1943(病診連携室 ※診療情報提供書送付先)
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